もくじ

Chapter1

枠の有利不利,馬場状態とタフさ,基準タイムなどを数字を用いて説明しています.

Chapter2

騎手成績と得意戦法,また予想でかなり重要な騎手起用法について回収率と共に説明しています.

Chapter3

高知けいば名物の一発逆転ファイナルレースの基本的な予想方法と高回収率が見込める選抜戦の狙い方について解説しています.

Chapter4

分かりにくいクラス分けを逆手に取った昇級および降級までの賞金論について説明しています.毎週の予想のデータベースではこの賞金論を見やすくしたグラフを掲載しています.

Chapter5

ローテーションや転入初戦の成績を調教の有無から分析します.他地区からの転入馬が多いレースで役に立ちます.

Chapter6

ID地方競馬独自のタイム偏差値を用いた予想です.少々複雑ですが安定した収支が見込める買い方です.

5. ローテーションと調教

5.1. 調教

 通常調教タイムは競馬専門紙で確認できるが,高知けいばでは「福ちゃん出版社」のホームページ(http://fukuchan.net/)で3Fタイム一本分が公表されている.全頭分はレース後になるが,各日タイム上位分はレース前に確認できる.高知けいばにおいてはそもそも調教を厳しく行わないケースが多い.2016年以降では全出走頭数の60%超がタイムなしの軽め調整で出走しており,レースが調教を兼ねている.これは前述の通り無事にレースに出走し,出走手当を獲得する必要があるためである.したがって調教タイムが出ている(軽め調整ではない)だけである程度いい状態と推測ができる.Fig. 5-1に連対率と調教タイムの関係を示す.調教タイムが早いほど連対率が増加している.ただし調教タイムは調教日の馬場状態に大きく依存するため,やはりその日の中での比較が必要である.
Fig. 5-1. 連対率と調教タイムの関係

5.2. 転入初戦

高知けいばには毎週のように中央および他地区から転入馬が来る.高知けいばではこれらの転入馬を「新馬」と呼び,出走歴の無い馬とはまた別の新馬である.このような新馬がたくさん出てくると,能力の比較が難しくなる.元々の成績も振るわず,調教も軽めのままにとりあえず走り出す馬が多くいる.そのようなケースは厩舎の考え方から予想をしたい.次表に転入初戦の成績を厩舎毎に整理した.2章に示した成績と比較することで,緒戦から走らせるかどうかの目安となるだろう.およそ25%程度が軽め調整のまま出走しており,ほとんどの厩舎において勝利を収めることが出来ていない.転入緒戦についてはタイムに関わらず軽めかどうかを参考にすることが出来る.

5.3. ローテーション

中央競馬に慣れ親しんでいる方々にすれば休み明けとはどの程度の間隔であろうか.高知けいばにおける休み明けとは大きく異なることは確かである.高知けいばでの出走間隔の平均は約14日である(転入馬を除く).前述の通り多くの馬は出走手当のために,間隔を詰めて走っている.その中でも過酷と思われるのが連闘の場合であるが,細かい条件はあるにせよ前向きに捉えると「少なくとも元気に走ることのできる状態」であるとは言える.ただし毎レース全力で走っては体が持たないと考え,騎手起用法や調教から勝負時を見極めることが重要であると言える.なお連闘時においては調教タイムを出していない(いわゆる軽め調教)馬の連対率が約17%であるのに対して,何らかのタイムを出した馬は連対率が22%まで上昇する.2走目戦を筆頭に多くの場合が連闘同士で戦うので一概には言いきれないものの,連闘だからダメということは決してないことに留意したい.
Table. 5-1. 転入初戦の成績と調教が及ぼす影響
逆に二か月も間隔が開いた馬などは「休み明けでフレッシュ」という点よりも,「ただ馬場を一周することもままならない」という可能性を考えなければならず,特別な事情がない限りは避けたほうが無難である.以下の表に28日以上間隔が開いた馬の勝率を厩舎ごとに整理した.しっかり仕上げてくる厩舎と,使いながら上げていく厩舎が分かる.リーディング上位厩舎ほど叩き台として使ってくる傾向が強い一方,宮路,細川,国澤,那俄性厩舎の成績が良い.
Table. 5-2. 休み明けの馬の勝率
pagetop