もくじ

Chapter1

枠の有利不利,馬場状態とタフさ,基準タイムなどを数字を用いて説明しています.

Chapter2

騎手成績と得意戦法,また予想でかなり重要な騎手起用法について回収率と共に説明しています.

Chapter3

高知けいば名物の一発逆転ファイナルレースの基本的な予想方法と高回収率が見込める選抜戦の狙い方について解説しています.

Chapter4

分かりにくいクラス分けを逆手に取った昇級および降級までの賞金論について説明しています.毎週の予想のデータベースではこの賞金論を見やすくしたグラフを掲載しています.

Chapter5

ローテーションや転入初戦の成績を調教の有無から分析します.他地区からの転入馬が多いレースで役に立ちます.

Chapter6

ID地方競馬独自のタイム偏差値を用いた予想です.少々複雑ですが安定した収支が見込める買い方です.

Chapter7

種牡馬の特性を見える化しました.

1. コースの特徴

1.1. コース形態

高知競馬場は一周1100mの右回りダートコースである.1,2コーナーはコーナー半径が小さく,3-4コーナーは大きいため走りやすいため,勝負所で減速しにくい特徴がある.坂もなく直線が短いため逃げ先行が有利となるところを,インコースの砂を深くすることでなるべくフラットな状態を作っている.砂厚は高知けいば公式サイトで確認することができるが,数字から有利不利を判断することは容易ではない. このことは1.8.で解説する.

1.2. 距離と有利な枠

 レースの大半は1300mおよび1400mで行われる(2019年のレース数: 1300m:, 1400m:, 1600m:, その他:).そのため時計の比較が容易である.慣れるまではこの距離だけ購入する方がよい.1600mは3コーナー奥のポケットからスタートする特殊なコースであり,馬場の内外の不利によって左右されやすく,また騎手の心理が大きく働くため展開予想が難しい.以下の表に2019年における馬番ごとの成績を示す.馬場管理の努力の甲斐あり勝率はおよそ±2%の範囲内に収まっているが,距離1400mにおいてはややばらつきが大きくなっている.
Table 1-1. 2019年,距離1300mにおける成績と馬番の関係
Table 1-2. 2019年,距離1400mにおける成績と馬番の関係
Table 1-3. 201年,距離1600mにおける成績と馬番の関係

1.3. 馬場状態

 
馬場状態は基本的に「重」もしくは「不良」である.これは路盤改良がままならず,細かい砂の粒が堆積して水はけが悪化しているものと考えられる.路盤改良は21年度以降に計画されており,長期開催休みを防ぐために部分ごとに行うことが検討されている.そのためコースの一部が水はけの悪い状態になることが想定される.「不良」から「重」になるのは比較的発生しやすいが,これは雨で流れた砂を補充するためであると考えられる.一方「稍重」まで回復することは珍しい.
Table 1-4. 2019年の馬場状態

1.4. 不良馬場時の成績

 不良馬場においては逃げ馬がすごく有利になり枠がさほど関係なくなるという説明が他のページで見られる.また砂が流れるため内枠の不利がなくなり,コース形状的に内枠が有利になるという説も見られる.以下の表は,馬場状態不良における成績である. 昨年とは逆に2,3番に限って言えばやや勝率は増加したが,1番は悪化している.サンプル数の問題であり「馬場状態不良=内枠有利」とはならない.統計においてサンプル数からデータの信頼性が確認できるが,この程度の数字であればブレの範囲といえる.
Table 1-5. 不良馬場における成績と馬番の関係
このようにサンプル数不足は承知であるが,参考値として不良発表ではなく水の浮いた田んぼのような馬場における馬番ごとの成績を以下の表に示す.こちらは打って変わって内から中枠に良績が残る.
Table 1-6. 水の浮いた馬場における成績と馬番の関係

1.5. 馬場状態と走破タイム

馬場状態が馬番ごとの成績に及ぼす影響は小さいことが示された一方,馬場の重さ(タイムが速くなるかどうか)については大きな影響を与えるのは一般的である.通常は不良馬場でタイムは速くなり,良馬場に近づくにつれて遅くなっていく(すべての競馬場でそうなるとは限らない). 高知競馬場において良馬場はタフな馬場になるが,重馬場のすべてが軽い馬場になるわけではなく,良馬場と同程度のタフさであることも珍しくはない.これは前述の通り雨で砂が流れることが予想された場合砂を追加するため砂が厚くなるため,もしくは路盤改修が行われず粉砕された微小な砂が固められて水はけが極端に悪く,内部だけが湿って重馬場と判断されているためと考えられる.すなわち新聞等に書かれる重馬場適正が額面どおりではない.タフ馬場あるいは高速馬場適性を見抜くためには,独自のデータ整理が必要である.
Table 1-7. 馬場状態と馬場の重さの関係

1.6. 馬場の重さの判断方法

馬場の重さの判断は,序盤のレースで走った馬のタイムから推測すると良い.前述の通りほとんど同じ距離でレースを行っているので比較が容易である.この時に重要な事は「真面目に走りきったレースで比較する」ことである.大敗したレースは当然のこと,大差の1着なども最後は流すので評価が難しくなる.比較は「競り合った2,3着」の馬のタイムで行うことを勧める.
レース前に判断したい時はそれまでの天候,砂厚から推測する方法が考えられるが,精度よく予想することは難しい.その場合は調教時計から推測する方が容易である.また自分での判断が難しいときは,「福ちゃん出版社のホームページ」で知ることが出来る.おおよそ2,3レース終了後に更新されることが多い.参考までにクラスごとの2,3着馬平均走破タイムをTable1-8に示す.大まかな目安として利用してほしい.
Table 1-8. 2,3着馬平均走破タイム

1.7. 水の浮いた馬場

馬場の水はけが悪い上にスコールのような大雨に見舞われるため,田んぼのような馬場が発生することがある.この馬場は当然ながら軽い馬場となり早いタイムでの決着が増える上に,明らかに逃げ先行馬が優勢となる.ただし先行馬の注意点として基本的にインコースも使えるが,好位内は泥をかぶるため馬もそうだが安全を考えると騎手も怯む.イン先行はハイペースであれば良いポジションであるが,馬群が詰まるとスピードに乗れずに前を捕まえられなくなる可能性を考えなければならない.また軽い馬場の適性以上にハイペースの適性に注意したい.
馬場整備の観点からはこのような水の浮いた馬場になった場合,スピードが出過ぎないように勝負どころの3コーナーから直線にかけて砂を補充することが予想できるが,直線は1レースで馬が2回通るためすぐに砂がなくなってしまう.結果として,コーナーは比較的重く直線は軽い番手馬泣かせの馬場になることがある.特に雨予報の前半レースには注意したいパターンである.

1.8. レースのペース

  特に軽い馬場でしばしばみられるが,逃げ先行が有利であるためレースのペースが上がり,ハイペースに適性のない馬が脱落することがある.予想においてはTable 1-7に示した馬場のタフさのみならずペース適性も考慮する必要がある.レースのペースを数値化する方法として,当ブログではRPCI(Race Pace Change Index)を利用している.中央競馬のソフトTargetを利用していると馴染みがあるかもしれない.このRPCIは以下の式で表される.
  上式よりレースの上がりがかかるほど,分母が大きくなるためRPCIは小さくなる.すなわちRPCIが小さいほどハイペースである.ただし50が平均になるわけはなく,コースの形態および馬場状態に左右されるところが大きい.高知けいばにおいての基準はTable 1-9で確認できる.
Table 1-9. クラスとRPCIの関係
 他場では上級クラスほどRPCIが小さくなる傾向が見られたが,高知ではあまり傾向が見られない.下級クラスは前半から飛ばすというより,勝負所では全頭脚が無くなりバタバタになっていると解釈できる.特徴的なペースになるのは3章で述べる一発逆転ファイナルレースでおなじみの記者選抜戦である.各馬色気を出して先行するため,異様なハイペースになることが多い.
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